インフラ点検ロボットの開発を行うハイテクベンチャー、ハイボットは、狭隘で危険な空間の検査向けに、軽量で小回りの利くマニピュレータ「FloatArm(フロートアーム)」を開発しました。
(狭隘=面積が狭くゆとりがないこと)
 
「FloatArm」は、高解像度カメラや超音波プローブなど各種センサーを搭載しながら、狭い入り口を通過し、障害物を回避して検査箇所まで進むことができます。
 
定期的な検査を要する狭隘で危険な空間の一例に航空機燃料タンクがあります。ハイボットは現在この分野で、シンガポールを本拠地とするMRO※有力企業であるSTエンジニアリングの航空宇宙部門と協力しています。「FloatArm」を使用することで、狭隘で潜在的に危険な燃料タンク内への人の立ち入りを減らし、結果的に労働安全衛生および点検効率を向上させることができます。さらに、「FloatArm」に搭載されたセンサーで、これまでにないレベルで燃料タンクの点検データを収集・提供することができ、航空機整備のデジタル化を促進します。
 
長さ2mまで伸長可能な「FloatArm」現行バージョンの動作テストが、シンガポールにて航空機燃料タンクモックアップ内で行われ、STエンジニアリングに対して「FloatArm」の様々な機能のデモンストレーションが実施されました。
 
 
 

ハイボット最高経営責任者(CEO)のミケレ・グアラニエリは次のようにコメントしています。「MROの世界的リーダーであるSTエンジニアリングと協力することでこの分野の未来を垣間見ることができます。ロボティクス、マイクロエレクトロニクス、AIを組み合わせたスマートMROは検査やメンテナンスの仕組みを変えます。ハイボットはこの変化をリードすることを光栄に思います。」

 

FloatArm」の総質量は25kgで、現在世界で最も軽量な狭隘部、点検困難箇所用マニピュレータです。ハイボットは伸長5メートルのロングバージョンの開発に取り組んでおり、2019年末の発表を予定しています。

 

※MRO…Maintenance(保守)Repair(修理)Overhaul(重整備)の略で、航空機等の整備をトータルで請け負う受託整備事業のこと